前回のエントリーでは、絵画にリズムを持たせる方法を書きました。
しかし、前回は描く対象が “自由な場合” でした。
画面に、どんなモチーフやどんな形も、無制限に描いて良い場合です。
当然、絵画の制作には、“制限” があることも多いです。
そのため、モチーフが決まっている場合の、 “リズムを持たせる方法” も検討すべきです。
そもそも、描く対象やモチーフ、形状が決まっている作品にリズムを持たせることが可能か。
ズバリ、可能です。
前回のエントリーで書きましたが、“絵画でのリズム” はモチーフや形状などの “絵画要素” による継続的な響きです。
“継続的な響き” は、絵画の題材やモチーフがガチガチに決められていたとしても、表現することができます。
ではどうすれば良いか。
それは、
モチーフや対象、そのものの描写に変化を持たせるのです。
例えば、「木を一本描いて下さい」と、あらかじめ指定(制限)があったとします。
木を描き進めるに当たって、“線” をメインに描写したり、“色面”を駆使して描き進めるなど、アプローチ方法がいくつかあります。人によりこだわりがあるため、アプローチは様々です。
このアプローチ方法に、工夫をするのです。
“線” をメインにアプローチする人は、“線” により “リズム” を表現します。
輪郭線であれば、一定の濃さや太さですべて描くのではなく、一定の間隔で、太さや濃さを変化させるのです。
さらにその変化のターンを繰り返せば、絵画のリズムは形成されます。
つまり、どんなモチーフが指定され、どんな描き方をメインにしていても、絵画にリズムを持たせられるのです。
絵画にリズムを生む方法は、テーマや個人を選ばず、実施できるということです。