人が生活していくには、いつの時代も “縛り” があります。
その “縛り” は時代を象徴していて、“縛り” と共に生きていくことが、 “自然な姿” ともいえます。
ライアン・マッギンレーさんは、初期の写真作品で、現代人の2つの “縛り” を解放したアーティストです。
被写体は若い男女で、自然の中を裸で駆け回るシリーズです。
このシリーズで解放される“縛り”。
それは、「衣服」と「都市」の縛りです。
現代人が社会で生きていくのに、「衣服」と「都市」は欠かすことができません。
ここでいう「都市」には、ある程度人が暮らすのに必要なインフラが整っている場所を指します。
ライアン・マッギンレーさん「衣服」と「都市」それぞれを奪い、裸体と自然を被写体にしています。
先日のアートバーゼル(in basel)のアンリミテッド展示では、最近のシリーズですが、ライアン・マッギンレーさんの展示を観ることができました。
その写真達には、美しさだけでなく、現代人が今後得ることができない、古代の人類への永遠の憧憬があります。