今回は前回のアートバーゼルレポートの続編です。
大きな展示を専用の会場に集めたアンリミテッド展をレポートします。
今回のアンリミテッド展の目玉は会場に入ってすぐのユリウス・フォン・ビスマルクさんの作品〈Egocentric System〉です。
写真を見て頂くとわかるように円型の床があります。この円状の床は、クルクルと結構なスピードで回転しています。
その回転の中、人が布団の中に仰向けに横たわり、スマホをいじっています。
本来このような状況に置かれた人は、悠長にスマホをいじっていられないでしょう。
この作品は、テロなどで尋常ならざる世界情勢の中でも、見て見ぬ振りをして経済活動にのめり込む社会を表現しているように見えます。
注目度、コンセプトの強さともにアンリミテッド展でも抜群でした。
さて、他にも巨大な鍋を壁一面に表現した作品、
博物館の展示が空っぽに持ち去られたような作品、
文化がゆっくりと変化していくかのように、支持体の色が変わってゆく作品、
などアンリミテッド展という名の通り、大きさや広さの限界を感じさせない展示がたくさんありました。
映像もたくさんありましたし、上の写真のような体験型の作品もあり、“世界の表現の幅”をアトラスは痛感しました。
いや〜楽しかった。
バーゼル滞在中にバイエラー財団にも行きましたので、次回はそのレポートです。
では、何かあれば教えてね!