もちろん、絵画だけがアートじゃない

 

 
当ブログ『Atlessのアトラス』では、アーティストやアーティストの作品について取り上げます。
中でも多いのは、絵画についての話題です。
 
アートといえば、絵画。
ということを伝えたいのではなく、単に私が絵画との関わりが長い、というだけのことです。
 
だから、アートの中心は絵画、ではありません。
歴史を振り返ると、人々が芸術にカジュアルに関われるのが、20世紀までは『絵画』だったのでしょう。
 
紙や板、キャンバス、顔料や粘着素材、油、などが用意できれば、たいていの人は絵画を経験できるからです。
 
しかし、今の時代は違います。
パソコンのもあればネットもある。ワークショップの機会もある。
手っ取り早く “アート的” な経験をする入り口がいくつもあるわけです。
 
そして、現代のアートでは、ビデオアート、インスタレーション、パフォーマンスなど多様なメディアと表現手段が生じています。
 
ソフィ・カルさんのような、自分や自分の周囲の人ではなく、赤の他人の「経験」を作品化しているアーティストもいます。
あるいは、オラファー・エリアソンさんのように、作品がプロジェクト化し、多くの人が一つの作品に関わるの形も増えてきました。
 
もはや、作品には薄く広い他人、組織や団体が関わかかわることがあり、アートをめぐる“動き” そのものがアートであると定義できそうです。
 
私のブログにしても、そうしたアートをめぐる “動き” をさざ波程度ですが、意識しています。
 
こうしたアートの拡散に対し、収束を求める人もいるでしょう。
しかし、アートをまとめてしまうことは、わかりやすくしてしまうことでもあります。
 
わかりやすいものが、魅力を継続するのは難しい。
そうした意味で、アートはみずからにおいて、魅力を維持するための拡散を続けているのです。
 
 
 
 
 
 

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