アトリエは “明るい” と “暗い” 、どちらが良いか

 

アトリエ、すなわち作品を制作する場所は、作品に大きな影響を及ぼします。
制作に最適な環境でなければ、せっかくの作品が質を落としてしまうかも知れません。

広さや清潔さなどいくつか重要な要素がありますが、特に重視しなくてはいけないのは、“明るさ” です。

アトリエが “明るいかどうか” は、絵画の各要素に直接影響します。

では、アトリエの “明るさ” は “明るい” 方が良いのか、“暗い” 方が良いのか。
どちらでしょう。

一瞬考えると、“明るい” 方が良いように感じます。
しかし “暗い” アトリエで描いた方が、“味わいある雰囲気” の作品ができそうな気もします。


でもやはり、“明るい” アトリエで制作すべきです。

理由は、

・作品は、明るい場所で展示する機会が多い
・明るい場所は、正確な色を把握しやすい(絵の具を選ぶ画材屋も明るい所が多い)
・周囲が明るいと、気分も明るくなるため、良い精神状態で制作できる

などです。


特に、照明の “色” は重要です。

「白い紙」「白いキャンバス」からスタートすることが多い絵画制作において、間接照明などのように “黄色がかった光” は、暗いアトリエと同様に色彩的影響を及ぼします。

眩しいくらいまでいくと、画面が反射して逆に問題ですが、そうでない限りは極力明るいアトリエを心がけましょう。

暗い環境は、「ネガティブな発想」の作品を生みそうですし、「ネガティブな発想」の作品は悪うありません。
しかし、わざわざ 「描く環境」まで暗く(ネガティブ)にする必要はありません。
「ネガティブな発想」は、アトリエに入るまでに、いくらでもできます。


作品の出来を左右するアトリエの「環境」は、しっかりと検討しましょう。


 





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