アートを学ぶには “インデックス” の概念が必要

 

情報を収集するのは億劫なものです。

情報には幅も量も無限にあり、深さもあります。
『情報の海』といいますが、まさにそのようなものです。

しかも、社会で有益に生きていくには、広く深い情報収集は避けて通れません。
情報を把握しておかないと、とてつもないハンディを背負うことがあるのが、現代の宿命です。

では、膨大な情報とどう付き合うか。


アートでの情報は、歴史やテーマの“広がり”、アーティスト個々の人生史である “深み” があります。
つまりアート全体の情報を集めるには、
「歴史の広がり✖️人生史の深み」
の合計値が必要になるわけです。

こうした情報をすべてを学ぶには膨大な時間を要しますし、アートが拡大していく中では、実質不可能でしょう。
過去のアートにおいても、研究が進むほど、情報量は増えていきます。


そこで、“インデックス” をつかむことが非常に重要になるわけです。

たとえば『印象派』を勉強しようとしたとき、

「ヴィンセント・ファン・ゴッホの生涯」
を勉強するのではなく、
「印象派のメンバーとそれぞれが活躍した時期と代表作」
を勉強するのです。それが、インデックスをつかむことです。

ゴッホの情報を集中的に学ぶのも良いことです。
しかしそれだけに集中すると、『印象派』の概要について、誰かとコミュニケーションをとることができません。

コミュニケーションが取れないと、指導者やアドバイザーの意図を汲み取れない事もあるわけです。

つまり、 アートを学ぶのであれば、その年代や運動における “インデックス” を意識的に拾っていくべきなのです。

シュールレアリズムに参加していたメンバーは誰か。
それぞれの活躍時期と代表作は何か。
画家や彫刻家以外に運動に参加していたのは誰か。


個々の深い情報は、しっかりと把握しておかなくても問題はありません。
なぜなら、詳しい人に教えてもらえば良いからです。

しかし、インデックスを把握しておかないと、アートを巡るコミュニケーション自体が始まらないことが多々あるわけです。


 




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