“濃い色” の使い方

 

絵画で絵の具を使用する際に “濃い色” を使用したくなることがあります。

カドミウムレッドやコバルトブルーなど、ハッキリとした色を画面に置いて、絵画にメリハリを持たせたい時などです。

“濃い色” とは、薄めたり、白を混ぜたりしていない色です。
つまり、「原色」や「原色に近い色」、「黒」などのことです。


しかし、こうした “濃い色” を何も調整せず、ダイレクトに画面に置くと、“違和感” が生じる可能性が高いです。

なぜ “濃い色” を置くと “違和感” が生じてしまうのか。

その理由は、
“濃い色” が激しいコントラストを生むからです。

つまり、画面のある場所に突然 “濃い色” を置くと、“緩衝帯” となる場所がないため、置いた場所と “濃い色” がぶつかり合ってしまうのです。

では、“濃い色” を置く具体的な方法は何か。

それは、先ほどもふれた、“緩衝帯” を作ることです。
つまり、“濃い色” の周りに緩衝帯となる “濃い色を弱めた色” を置けば良いのです。

こうすることで、“濃い色” は画面に馴染み、“違和感” はなくなります。

しかしながら、テーマやコンセプト、バランスなどの配慮がなければ、いくら“緩衝帯” を設けても、絵画的に“違和感” が生じることになることは言うまでもありません。

用途や使用方法に気を配りつつ、積極的に “濃い色” を使用してみましょう。


では、何かあれば教えてね。




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