アートを続けるには、目標を持つことが大切です。
目標をもてば、少なくともその目標を達成するまでは、制作を続けることができるからです。
「海外の有名美術館で展示する」
「美術手帖にすこし掲載される」
「知人以外に作品を買ってもらう」
大きい目標から小さい目標まで様々あると思います。
しかし、目標による制作継続期間は、「達成するまでの期間限定」の話となってしまいます。
また目標を達成した場合、次の目標を考えなくてはいけません。
「目標を達成すること」が目標となっては本末転倒ですよね。
しかも、目標にはマンガでいう「パワーインフレ」が起きてしまいます。
ある目標を達成した場合、次の目標はもっと大きなものでなくては満足できなくなってしまうのです。
また目標達成が、なかなかうまくいかないと、制作そのものが楽しくなくなってしまいます。
(過去エントリー:『制作活動を続けるか、やめるか』)
制作を続けていくのに一番理想的なのは、“制作そのものが楽しい” と思えることです。
楽しければ “自動的” に制作は続いて行くからです。
もちろん、「成果を出さなくては楽しくない」という思いもあるでしょう。
そこで私が提案したいのは、
“常に制作を充実させる”
という目標をもつことです。
「また目標じゃん!」と思われたかも知れませんが、この目標は具体的な成果に常にしばられる目標とは異なります。
たとえば、“充実させる” というキーワードを制作の要素にあてて考えると、
「絵具の種類を充実させる」
「描けるモチーフを充実させる(絵の幅を増やす)」
「展示場所を充実させる(新しい場所で展示する)」
いかがでしょうか。
上記は、達成不可能な大きな目標でもありませんし、簡単に達成できる小さな目標でもありません。
一生持ち続けることができる目標なのです。
「一生持ち続けられる目標がある」ということは、
「一生制作を続けられる可能性を高める」のです。