世の中で1番すばらしい作品

 

世の中にアート作品は幾多もあります。
その中で、1番すばらしい作品はどれでしょうか。

世の中で1番多くの人が知っている作品か。
世の中で1番多く、ポストカードやTシャツなど商品として流通している作品か。
世の中で1番検察された作品か。

これらの基準は、「数の論理」です。
何らかの数字が高いことを、評価の基準とする論理です。

世の中の全ての人が “全ての作品を鑑賞できる” のなら、フェアな結果が出ます。
しかし現実にはそんなことは実施できませんよね。

世界中の一般人にランダムに「世界一の作品」を質問すれば、流通しやすい作品や、マスコミに取り上げられやすい作品だけが回答の選択肢となります。
そのため、作品のすばらしさを「数の論理」で決するのは難しいのです。

であるならば、どうすれば “世の中で1番すばらしい作品” が決められるか。

その方法は、アートに携わる人から信頼を得ている、専門家の評価を基準とすれば良いのです。
常にアート作品を見続け、分析し続け、その結果が信頼できる人たちに委ねるのがベストなのです。

そして、世の中は常に移り変わります。
当然、時代や世界の変化により、人の価値観も変わります。

世界一の作品も、“常に変化していく” ということです。

つまり、評価するのは専門家で、かつ選定範囲の条件としては “年代のくくり” が必要なのです。

そういう意味では、現代で “世の中で1番すばらしい作品” を検討するなら、ヴェネツィアビエンナーレや、クリスティーズのオークションなどで評価されたものが最も信頼度が高いといえるでしょう。

スポーツや料理の世界では、“世の中で1番” を決める基準がかなり整っています。
しかし、まだまだアートは1番を定める “場” がありませんね。


 



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