アート作品は、美術館だけでなく、日常のあらゆる場所に展示されています。
企業の応接室、公園、ホテル、空港、などなど。
そうした場所の中で、“飲食する場所” にも、アートは展示されていますよね。
カフェなどは、喉を軽く潤したり、くつろぐのがメインです。
そのため、比較的 “いろんなタイプの作品” が許容されます。
では、レストランなどの、“食事に特化した場所” では、どうでしょうか。
食事を楽しみ集中するのを邪魔せず、むしろ食事の気分を盛り上げるアート。
今回のエントリーでは、私が独断にて、食事の空間に合いそうなアーティストの作品を、ピックアップしてみます。
では、5位までの作品をピックアップして、ランキングで見ていきます。
第5位
佐伯洋江さん
いきなりの日本人アーティスト。
シャーペンにより精緻に描かれたモチーフたち。
モチーフたちの組み合わせやつながりも整理され、清潔感があります。
それでいて、余白と描写された領域のコントラストが美しい。
完成度が高い上にスッキリとした印象は、食べ物の “味” を邪魔せず、舌と目を同時に満足させてくれるでしょう。
第4位
ピエト・モンドリアン
アートディレクターの佐藤可士和さんに影響を与えたアーティストですね。
シンプルな面とラインで構成され、バランスを持った配色で完成される作品たち。
それは、食の素材同士がバランスを持って組み合わされる、料理に似ています。
食事の味の変化とともに、画面の中の色彩変化を愉しむことができそうです。
第3位
ウィリアム・ターナー
ロマン主義のあまりに有名なアーティスト。
朝焼けと夕焼けを両立した、美しく心落ち着かせる色彩とその景色。
丹念な筆遣いをしつつも、景色をあえてハッキリさせない。
善も悪もないターナーの “中立な世界” は、食事という自然な行為にマッチしています。
第2位
ジム・ダイン
ポップアートのアーティストです。
ジム・ダインは様々な作品を展開していますが、特に食事に合いそうなのは、バスローブやハートのシリーズです。
カラフルな色彩と、“しつこさを感じさせないタッチ” は、俄然食欲をそそらせます。
そして、ただポップなだけでなく、画面構成のバランスの美しさなども、資格を満たしてくれます。
第1位
マーク・ロスコ
本ブログにも、何度も取り上げたアーティスト。
その作品が空間にあるだけで、“食事” というものが、生物にとっていかに重要で、尊いものかを考えさせられそうです。
ロスコの作品をリビングにおけば、きっと “白米だけ” を食べても、特別な食事になるでしょう。