現在でも過去に遡っても、「文字」や「言葉」が画面に描かれた作品があります。
「文字」や「言葉」が入った作品は、“カッコよく” 見えるものです。
なぜなら、「文字」を形成するのは直線や曲線であり、それらが効果的に画面に入ると、画面はリズムや シャープさを持つからです。
特に「アルファベット」による英字は、漢字や平仮名より要素が少なく、いっそうクールに見えます。
「文字」や「言葉」が入った作品が “カッコよく” 見える…。
となると、絵画を制作する人間としては当然、自分でもやってみたくなりますよね。
ここからが問題です。
『Atlessのアトラス』でも何度か書いてきましたが、“カッコいい” だけを目的に制作すると、作品は “浅い” ものになってしまいます。
“カッコいい” を目的にすると、“カッコいい” と感じた要素だけが浮いてしまい、テーマやコンセプトが意識されなくなるからです。
テーマやコンセプトに合わない表現であれば、絵画を破綻させるこことになりかねません。
ポップアートの巨匠たちに「文字」や「言葉」を用いたものが多くあります。
これらは、“現代” を象徴する “アイコン” として機能しています。
これらは大量消費の生活がテーマに組まれているため、“ただカッコいいだけの作品” にはならないわけです。