“手グセ” を抑える方法

 

一枚の絵を描いていくと、自身の “手グセ” が見えることがあります。

“個性” として打ち出せる “手グセ” であればそのまま活かすべきですが、そうでない場合は注意が必要です。

なぜなら、“手グセ” によって作品のクオリティが下がることがあるからです。

“手グセ” は、あらゆる問題を抱える場合があるのです。

たとえば、
・モチーフの形が歪む
・色の濃淡が唐突になる
・タッチが乱れる
・絵の具が垂れる

などなど、様々な問題の原因となります。

これらの問題は、“手グセ” の影響なのですが、その “手グセ” を表面化させてしまう、根本的な原因があります。

その根本的な原因は、“画面の角度” です。

右利きの人の場合、“右上から左下” の方向が、最もタッチを描きやすい方向です。
つまり、“右上から左下” への方向が “制御しやすい” 方向であり、“予定通りのタッチ” にしやすいのです。

逆に、右利きの人が “左上から右下” にタッチを描くのは、“制御しにくく” 非常に描きにくいのです。

つまり、“画面の角度” を固定したままだと、“左上から右下” などの “制御しにくい” 方向をどうしても描かなければならず、“予定外のタッチ” が生じてしまうのです。

それが、その人自身の悪い “手グセ” のように見えてしまうのです。


では、“手グセ” を抑えるにはどうすれば良いでしょうか。
もう、ご想像がついているかと思います。

その方法は、“画面を回転させながら描くこと” です。

右利きの人は、画面をクルクルと回しながら、常に “右上から左下” にタッチが、描けるようにコントロールするのです。

そうすれば、“手グセ” として見えるあらゆる “予定外” の要素が減少します。

常に描きやすい方向を維持することで、想定に近いタッチを描けるようになります。

“独自のタッチで描きたい” と思われる人も、その独自性をしっかりコントロールするためにも、想定外のタッチが出る可能性をなくしておいたほうが良いのです。


 




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