アートフェアで、1番見るべきもの

 

現代アートの現状を知るには、美術館やギャラリーなど、 “作品が存在する場所” に行くことが重要です。
インターネットや雑誌でも情報を集められますが、作品が存在するのと存在しないのとでは、その質が異なります。

“作品が存在する場所” の中でも、重要な場所の一つは、“アートフェア” です。

“アートフェア” とは、大きな会場で、様々なギャラリーがブースを借り、お勧めのアート作品を出展するイベントです。
その出展作品の多くは販売しており、一般の人でも入場して(入場料が必要)作品を買うことができます。(ただし、値がはりますので一般の人は、手を出せないことがほとんど)

バーゼル、フリーズアートフェア、アーモリーショー、などが有名で、現代アートを中心とした世界中のアート作品を見ることができます。


日本では、『アートフェア東京』がメジャーです。
国内ギャラリーが中心ですが、各メジャーギャラリーからの出展作品を見ることができます。


アートフェアを見ることは、様々なメリットがあります。

まず、各ギャラリーの “売り出したいアーティスト” や “大御所のアーティスト” を知ることができます。
そしてそれらのアーティストの作品価格も知ることができます。

また、ギャラリストの方々に、作品の解説をきくことができます。
どの入場者も、販売の成約に至るかも知れないお客さんのため、丁寧な解説をしてもらえるのも大きなメリットです。


そんなアートフェアで、 “特に見るべきこと” があります。

それは、美術関係者の方々が、“どんな作品を買うか” です。

インターネットや雑誌で、現代に活躍する人は認識できても、「現場でどのような作品が売れるのか」は把握できません。
“売れる作品” を知ることは、アート界が求めていることを把握することにもつながるわけです。

アートフェアでどんな作品が売れているかを知るには、各ギャラリーのブースをまわるタイミングで、「キャプションに “赤丸シール” が貼られているか」や「販売作品リストのチェック状態」を確認しなくてはいけません。

しかし、アートフェアは熱気を帯びた一種の “お祭り” であるため、作品はどんどん売れてしまいます。
終盤に行ってしまうと、多くの作品は売れているため、“売れやすい作品と、そうでない作品の差” がわかりにくくなります。

そのため、 “売れる作品” を把握するには、開催から極力早いタイミングで行くべきです。
できれば、行く予定のアートフェアの関係者になって、『特別内覧会』に行くべきです。

『特別内覧会』の早いタイミングで売れている作品は、それだけ現代のアート市場に求められていると認識することができるわけです。


 



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