世の中は、“非現実” に溢れています。
映画、小説、音楽、ゲーム、マンガ、テレビ…。
そこには現実にない、非日常が描かれることがしばしばです。
そして、“非現実であること” がルールですらあります。
つまり、現代文化の多くには、“非現実” が付きまとっているということです。
そうした文化のただ中に生きる私たちは、“非現実の世界” を生きている、といえます。
そうした現代において、創作活動をするのであれば、“非現実” な表現を目指すことは、“普通” となってしまいます。
なぜなら、“非現実” で溢れる世界で “非現実” な創作は珍しくない、“普通” の創作なのです。
では、現代の創作活動において必要な表現は何か。
そうです。“現実” です。
“現実” を追うことが、“非現実” に溢れる世界で、輝きを放つ可能性があるのです。
日本は、アニメやマンガのサブカルが発展していると自称しています。
しかし、その多くの表現は、“ファンタジー” であり、“現実” ではありません。
現代アートの世界で、海外のアーティストの作品が強い力を持って鑑賞者に迫るのは、彼らが “現実” をしっかりと表現しているからです。
そして、“現実” を追えば追うほど、“真実” に近づきます。
“現実” を追うことは、他ならぬ “自分” をおうことになるからです。
“現実” を追い、自分の人生や価値観、自分の感覚を見出すことが、作品に “強い力” を持たせるのです。